広島菜の由来は、今から400年前の安藝藩主の参勤交代の際、江戸からの帰路途中で京都に参詣した際に、壬生菜に近い形状の種子を持ち帰り、広島で栽培したのが始まりと言われています.その後徐々に品種改良された現在の形状に近いものが育種され、他の地域にはない野菜として、広島県特産品として知名度を得ています.
広島菜は、太田川下流の安佐南区の川内を中心に県全体で沢山作られています。広島菜は,漬け菜として,古くから親しまれましたが,今のように浅漬けで食べだしたのは,戦後のことです。昔は,べっ甲色になるまで,長く漬けたものを食べていました。また,主産地の安佐南区では雑煮の具にも使っています。
  広島菜漬けが,世間に知られるようになったのは,カキ船の力が大きいといわれています。その理由は,カキめしによく調和できる材料として利用できるからです。
  戦後は,贈答品として珍重され,栽培も広島市以外にも広がり,ふるさとの特産品として重要な位置を占めています。菜巻きむすび,古漬けのお茶漬けなど,古くからの郷土食として親しまれています。